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骨にできる腫瘍について

最近、骨に関係する腫瘍が続いています。

大型犬がちょうど高齢になり、13~15才の大型犬が増えて来ている現状で悲しい宣告をしなくてはいけないのは、非常に辛いものであります。

骨腫瘍の種類も様々ですが、骨から出来た腫瘍と他の部位から骨に浸潤している腫瘍とあり、その予後は種類により様々です。

ただ、統計的には骨の腫瘍の85%が骨肉腫というたちの悪い腫瘍です。
そして、そのほとんどが、病院に来院する時点では何らかの形で転移を起こしているため、断脚という手術も痛みをとってあげるための緩和治療のひとつでしかありません。


今回は、手術画像はあまりにも刺激的なため画像は控えさせていただきました。





まず、1件目は爪の先にできた腫瘍です。
CIMG0822.jpg
指が一本だけ腫れているということで、検査をすすめました。当院でできることは、細胞診検査とレントゲンです。
scc.jpg
レントゲン検査では、指の骨の一部が溶けるように見えます。これは、骨溶解といい腫瘍が悪性で骨にまで浸潤している時に良く見られます。
そして、細胞の検査の結果は、扁平上皮癌という悪性腫瘍でした。
しかし、幸いにもCT検査などを岐阜大学でしてもらっても胸部に転移がなったため、断指手術を行いました。
高齢の大型犬であったためその後の生活を心配しておりましたが、気にすることもなく、通常の生活に戻ることができてよかったです。
この腫瘍は、発生した場所が指で、周囲への転移などもないため予後は良いといわれています。





2件目は、47kgある超大型のペレネーですが、前肢の先のほうが腫れているということでレントゲンを撮影すると骨が融解しているのがみられました。
これは、悪性腫瘍の典型的な画像ですが、胸部レントゲンで、幸い転移もなかったため飼主の方と相談の上、後日断脚手術を行いました。
ただ、このわんちゃんの病理検査の結果は、骨肉腫という非常に悪性の高い腫瘍であるため、今後抗がん治療を行う予定になりました。
なんとか、飼主様と一緒にいられる時間を多く作れるようにサポートできれば、と思います。
os1.jpg





最後のわんちゃんもやはり高齢の大型犬です。
レントゲン検査で、左右の骨を比較すると分かりやすいですが、右の骨と比べると左のグレーの矢印の部分は骨融解が起こり、赤い矢印の部位では骨膜反応が見られたため、場所的にも骨肉腫の可能性が高いと思われます。
ただ、年齢的なこともあり、現在、経過をみることを飼主様が希望されているため・・・。現在は、疼痛緩和を行っております。
os2.jpg os3.jpg


高齢のわんちゃんの肢が腫れるケースは、関節炎や今回のような腫瘍の場合が多く、悪性腫瘍の場合の飼主様への対応は非常に気を使います。

もし、これが、自分や家族なら癌の宣告は悲しいです。
現実を受け止めるには時間もかかることと思います。

ただ、高齢化が進むようになり避けることのできない現実に何がしてあげられるのか?
今後も考え続けます。
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