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犬と猫に危険な食べもの その3

私たち人には害がなくても、ペットにとっては有害な食べものがたくさんあります。

普段私たちが何気なく口にしている食べものの中にも実はわんちゃん・猫ちゃんにとっては脅威となるものが…

今回は 『犬と猫に与えてはいけない身近な食べもの編 その3』 をお送りします。

8月も下旬に入り、そろそろブドウが美味しい季節になってきましたね

ところがこの 「ブドウ」 、実は犬・猫に与えてはいけない食べものなんです

「ブドウ」 による犬・猫の中毒が報告されたのは1999年以降のようです。
意外と知られていないマイナーな中毒食物かもしれませんが、実はこの 「ブドウ中毒」 、ネギやチョコレートに劣らぬくらい危険な中毒なんです

「ブドウ中毒」 になると、ブドウを食べてから3~5日後に 「急性腎不全」 と呼ばれる状態になることがあります。
これはブドウの成分(まだ詳しい原因物質は不明)により腎臓の尿細管という組織が壊死してしまう為といわれています。

ですのでブドウを食べてしまった場合は
   ・食べた直後なら吐かせる。
   ・その後、3~5日後くらいに血液検査で腎機能の確認。
以上の処置が必要になります。
その上で腎不全が起きていた場合は点滴や利尿が必要になってきます。

「ブドウ中毒」 は生のブドウだけでなく、レーズンでも起こります。
中毒症状としては「急性腎不全」の他に「嘔吐」「下痢」「腹痛」などがみられることもあります。

「ブドウ中毒」 も 「タマネギ中毒」 と同様に体質などによって症状が出る子と出ない子がいるようです。
しかし 「急性腎不全」 は症状が進むと治療が非常に難しく命に関わる事も多いため、怪しいと感じたらすぐ動物病院に連れて来てくださいね

目から何か飛び出てます。

眼の構造で眼瞼(いわゆる、まぶた)といわれるもの以外に第三眼瞼といわれるものがあります。

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第三眼瞼といわれるものの機能として、涙を分泌するためには必要な構造になります。

専門用語で第三眼瞼腺突出” 通称、さくらんぼのように赤く腫れるので、”チェリーアイ”といわれています。

先天的になりやすい犬種があり、ビーグル、ブルドッグ、コッカー・スパニエル、ペキニーズなどに多く見られます。

軽度なものは、消炎剤や抗生剤などの点眼薬で腫れが落ち着くと元に戻ることがありますが、慢性化すると角膜を刺激するため角膜炎や潰瘍を作ることがあるため、外科手術が適応になります。

今回も若いわんちゃんで、これからのことを考えると飼主様の希望もあり、外科手術となりました。

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犬と猫に危険な食べもの その2

私たち人には害がなくても、ペットにとっては有害な食べものがたくさんあります。

「ほんのちょっとぐらいならいいよね?」という油断が悲しい事故に繋がってしまうかも!?

今回は 『犬と猫に与えてはいけない身近な食べもの編 その2』 をお送りします。

犬と猫に与えてはいけない食べもので 「タマネギ」 の次に有名なのは 「チョコレート」 でしょうか?

うっかりすると与えてしまいそうな身近なお菓子ですよね
でも私たちが普段何気なく口にしているこの 「チョコレート」 が わんちゃん・猫ちゃんにとっては非常に危険な食べものになるのです

チョコレートやココアにはキサンチン誘導体である 「テオブロミン」 が多量に含まれています。

この 「テオブロミン」 には大脳皮質を興奮させる作用があり、用量が増えると延髄や脊髄も興奮させます。
末梢臓器に対しては、 「強心作用」・「平滑筋弛緩作用」・「利尿作用」・「骨格筋収縮増強作用」 を示します。

「テオブロミン」 が有するこれらの作用のため、チョコレートを食べたわんちゃん・猫ちゃんでは

「嘔吐」・「下痢」・「過活動」・「不穏(落ち着かない)」・「多尿」・「運動失調」・「筋の震顫(ふるえ)」・「頻脈・徐脈・不整脈」
「痙攣」・「昏睡」


などがみられ、摂取量が多いと死亡するケースもあります。

テオブロミンは 100mg/kg の摂取量で中毒症状がみられるので、
体重が5kgの犬の場合だと
   ミルクチョコレート :約300g
   ブラックチョコレート:約35g
   ココアパウダー   :約70g
が中毒用量になります。

ブラックチョコレートに関しては、板チョコ半分の量でも危険ということですね。
体重の小さい小型犬では、さらに少ない量でも中毒症状が発現する危険性があります。

チョコレートやココアは絶対にわんちゃん・猫ちゃんにあげないように心がけておきましょう

犬と猫に危険な食べもの その1

私たち人には害がなくても、ペットにとっては有害な食べものがたくさんあります。

「私たちが食べて問題ないんだから、きっと大丈夫!」 と安易に考えて、わんちゃん・猫ちゃんに人の食べものを与えていると悲しい事故に繋がってしまうかもしれません。

今回は 『犬と猫に与えてはいけない身近な食べもの編 その1』 をお送りします。

犬と猫に与えてはいけない食べもので最も知られているのは 「タマネギ」 だと思います。

タマネギ・ニンニクなどのネギ属植物には “チオ硫酸化合物” という中毒原因物質が含まれており、この物質によって赤血球のヘモグロビンが酸化され、ハインツ小体というものが赤血球内に形成されます。このハインツ小体を含む赤血球は血管内で溶血したり、脾臓などの細網内皮系で処理されるため、 “溶血性貧血” を起こします。

臨床症状としては、 “貧血・血色素尿(赤色尿)・黄疸・元気消失” などがみられます。

タマネギそのものだけでなく、タマネギを煮込んだスープなどエキスが出ているものも危険です。
タマネギは料理によく使われる食材なので、もしかしたら今飼主さんがあげようとしている食べものの中にもタマネギが含まれているかも!!!
基本的に人の食べものはわんちゃん・猫ちゃんにあげない方が安全ですね。

『愛犬・愛猫がタマネギを食べて、元気がない!!赤い尿をしている!!』という時は迷わず病院までご連絡ください!

当院ではタマネギ以外にも “犬と猫に与えてはいけない食べもの” を一覧表にした紙を配布しております。
興味を持たれた方は是非スタッフまで

犬と猫に危険な食べもの



異物誤食事件の数々

動物は、人間が見ていないところで何を食べてしまうかわからないことがあります。

ちょうど、人間の幼児と同じ様に考えてあげてください。

自分にも人間のチビっ子がいますが、食べものの区別がつかない時期にはよく猫砂などを口にしたり、ひどいとウン○も食べようとして危ない時がありました。

イヌ、ネコの場合も、好奇心や美味しそうな臭いがするなど・・・食べてしまう原因は色々ありますが、注意してあげるのは飼主の方しかありません。


今回は、ネコさんが、針を飲み込んでしまったというケースです。

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レントゲンを撮影してみると、胃の中に針があるのがわかります。

日曜日の午後という時間帯でもあり、内視鏡で除去するにもどこも病院がない時間だったため、また、催吐処置は、リスクがあるため、早急に手術で取り除くことになりました。




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